歩論野亭日常

阿寒湖の辺りで

2020年4月22日

アメリカのロックアウトに反対する人たちのデモのニュース。米国ではこれで、日本や中国では草の根監視社会と村八分ってのは、この世界の自由と秩序の両極って感じで、もし宇宙人の観察者がいたらさぞや面白かろうと思う。しかしこのアメリカのニュースを簡単に「エセ科学に踊らされる愚かな人々」と切って捨てちゃう人って、人間の複雑さや様々な境遇に対する想像力が足りないんだろうな、と思っちゃうけど、それは日本や中国の草の根ファシズムに対する俺の嫌悪に対しても言えるのかもしれない。つまり人は自分の立ち位置から離れてなかなか自由に思考することができない、ということ。

今日は村の役場に行ったら近所のカラオケバーのマスターがいて、そのままアゲと一緒に釧路に行くことになり、色々な話を聞いた。思えば話の合う阿寒湖の大先輩が俺たちに教えてくれたのは何れも「緩く自由に適当に生きるには、それなりにしたたかにならなければならないが、同時に己をしっかり保たなければならない」ということかも、思った。