歩論野亭日常

阿寒湖の辺りで

忘れる前に少し

うちの村の無茶苦茶な昔話を聞くと滅法面白くて、法を鼻で笑い掟にはギリギリで従う滅茶苦茶な本能人間たちがエネルギッシュにぶつかりまくるドタバタなんだけど、その頃はよかった、活気があった…という年寄りの話に頷きつつ、生存バイアスって言葉は知らねえだろうな、とも思う。

その面白話の影で何が踏みにじられ、誰が泣き、居られなくなったりして黙って去った人たちだってたくさんいただろうと思う。強い光を放つ物語の影って濃いってこと。でもそれから時は過ぎて、元気すぎた世代は死んだり自滅したりしてどんどん退場していって、ある意味平和だけど薄まった今がある。

みんな穏やかになって普通に慎ましやかに暮らしてる。でも俺様天皇たちの強烈な個性のぶつかり合いが主導する代わりに、大企業と行政と補助金が空気みたいに問答無用に全てを差配するようになったし、いつの間にか誰もそれに異をはまない、はさめなくなってる。その一方でどんどん漂う閉塞感。どうしてそうなったのかなー?いったいどうあるべきだったのかな?何が良くて何が悪いのかね?そこら辺を一回みんなで話してみたい気もするねー。

まあすべてはそのうち忘れ去られて、モラルっつーか人目を気にしい人間だらけの薄まったつまんねー、システムの末端で上から降りてくるもんに依存するしか能のない人々の暮らす場所に、未来のここもなんのかなぁ? ニッポンの縮図だからなーここは。まあ21世紀になっても屑のジジイ独裁者は猛威を振るってるし、温暖化は止めらんねーみたいだし、結局はいつだって自分でできることをやるだけ。過去から受け継ぎつつ大事なものを守りながら楽しくやんないとね。仲間と一緒に楽しい場を維持しよう。結論はいつもそれ。