夕方、一組のカップルが来店。
一見して、旅人度数が高そうなルックスである。
男の人の方はいい人そうだし、女の子のほうはめんこいし、
なんとなく話が合いそうな感覚を察知する。
なんとなく始めて会った感が希薄だった。
そんな人っているよね。
注文のコーラがあいにくなかったので、
ポロンノの蔵(別名ローソンともいう)へとひとっ走りしている間、
二人は壁の写真を見ていたようだ。
ポロンノ亭が戻ってきた時には、
『歩き人ふみ』と雌阿寒岳ご来光登山のときに撮った写真を見て、なんか話している。
ちなみに、『歩き人ふみ』とは、世界中を歩き倒して旅をする人で、
どんなとこでもすんなりと溶け込み、生活できる特異な才能の持ち主である。
まあなんていうか不思議な魅力とオーラを持っている人で、
話せば長いが、詳しくはこんな人である。
写真を眺める二人の背中に、
「その人は歩き人ふみっていう人で・・・」と話し始めたら、
女の子が「長野で会いましたよ」なんていうじゃないですか。
「じゃあふみさんの紹介できたの?」
「聞いたかもしれないけど・・・なんとなく入っちゃいました」
いやー、世の中せまいですね、とばかりに一気に打ち解ける。
二人は北海道出身で、一年半ぐらい日本列島内を旅しているのだが、
そろそろ定住先を、と北海道に戻ってきたのだという。
定住するなら、それが正解だと思うね。北海道はいいもんね。
それから話は弾み、ふみさんの今現在の話やら、
自給自足生活の話題やらなんやらの話をしていたら、
あら、お珍しいことに、相生の木彫りマスター・幸夫さんがご来店。
ちなみに幸夫さんのHP
http://www17.plala.or.jp/inokakuru-yuki/
「ほれ、これやるわ」
と差し出す袋の中には、
なななんと大量のラクヨウ(ハナイグチという大人気かつ美味キノコ)がっっっ!!!
「今朝ちょっと見に行ったらよ、一箇所から十本ぐらい出てんだわ」
「ままま、まじっすか」
「雨降って、急に暑くなったろ。急に伸びたんだわ。だから虫も入ってないぞ」
「ありがとうございます!!!」
なんて話していたら、カップルの兄ちゃんのほうが、
「あのー、幸夫さんですよね」なんていうじゃありませんか。
「だれだっけ?・・・・ああ、お前か。髪、切ったろ」
「ああ、そうです、髪、切りました」
え、知り合いっすか?
というわけで、たまたま入ってきた二人は、
現在、長野県を旅するふみさんと知り合いであり、
そして久しぶりにポロンノに顔を出しに来てくれた、
幸夫さんの知り合いでもあったという、
まあなんちゅうか、パンパーン!って感じで、ひさびさの連続ヒットでした。
まあ、それだけの事なんだけど、なんか楽しかったです。
ちなみに、「うちに泊まればいいだろ」という幸夫さんの言葉に、
二人はその晩、御好意に甘えることに。
「こないんですか?」っていってくれたし、俺も行って皆で一杯やりたかったのに、
なんかそういう日に限って、夜のBARポロンノが大盛況なんだよな。
いつもは誰もこないのに。でも来てくれた人たちには感謝。
でも残念だ。すんません皆さん。
これも何かの運命。またいつか、縁があったら会いましょう。