歩論野亭日常

阿寒湖の辺りで

悩み

昨日、かぼちゃを煮こんで作る

「ラタスケップ」というアイヌ料理がなくなったので、

妻が近所のスーパーに出かけ、買い物をしようとしているので、

「ちゃんと産地を見てきてね」

と声をかけた。

何故声をかけたかといえば、近所に一件しか残っていないスーパーは、

北関東の野菜しか扱っていないという理由の他に、

私の他の家族はみな、食材の産地に無頓着だったからだ。

妻が戻ってきたので、かぼちゃに付いているシールをみたら、

「千葉県産」

と書いてあった。

その後、このかぼちゃの使用をめぐって妻たちと一悶着があり、

行き違いは今も続いている。

妻や義母は問題ないと考えている。

私は、ポロンノがナチュラル志向で天然の山菜などを使用し、

身体にいい料理を提供していますよ、という姿勢である以上、

現状の穴だらけな検査体制、

そして産地表示を曖昧に改定した状況下においては、

生産者の皆さんには申し訳ない話ではあるが、

少なくとも宮城南部から関東までのものは、

現状では選択できないと考えている。

多分、あのかぼちゃは問題ないとは思う。

自分が食べるためになら、問題なく食べる。

しかし、お客さんに出すものである以上、

そしてポロンノがそういう店である以上、

自粛するのが筋だと自分は考える。

でも多分、ほとんどの人は、私のことを神経質と考えるだろうとは思う。

そもそも、そういった事に気をつけている人は、外食をやめると思う。

料理の中に何が入っているかは、結局紳士協定でしかないからだ。

ということは、お店に来る人は、あまり気にしない人ということになる。

(もちろん一概には言えないが)

そもそも放射性物質内部被曝リスクについて、

メディアによく登場する学者たちが正しいとすれば、

あまり気にしなくていいということにもなる。

おそらく妻たちは、どちらかといえばそちらの意見なのだろうし、

お客さんもそんな事は気にしない健全な思考な人達であり、

そういった立場からすれば、私はノイローゼの心配性であり、

実際にはこない層のお客さんのために心配している愚か者であるだろう。

義母も「全く、怖いもんだねえ…」と呟いていたし…

一応今は、私の必死の抵抗(笑)で、

問題があると私が考えているものの使用はない。

ただ、私が正しい保証はない。根拠も薄弱だ。

そして現実は、日常の持つ同調圧力は、とても強力だ。

私はどうしたらいいのだろうか。