歩論野亭日常

阿寒湖の辺りで

6月26日

2015年6月26日。

この日はアメリカ合衆国に住む多くの人たちにとって喜びの日となった。

連邦最高裁判所同性婚を認める判断を示し、全米で事実上、同性婚が合法化されたからだ。

http://www.fashionsnap.com/the-posts/2015-06-27/johnroberts-america-lgbt/

こののサイトに掲載されている連邦最高裁の命令文がとても美しい感動的なものなので、転載したい。

『人と人のさまざまな結びつきの中で、結婚以上に深い結びつきがあろうか。なぜなら結婚とは、最も崇高な愛、忠誠、献身、自分を犠牲にしてでも守りたい気持ちを含んでおり、家族を抱くことだ。婚姻関係を結ぶことで、二人の個人は、いままでの自分をはるかに超えて深みのある人間になる。

今回の訴訟の申立人たちは、たとえ死が二人を分かつとしても、なお途切れない愛情が、結婚にはあると証明している。ゆえに、申立人たちが結婚という営みを軽視しているとするのは、大きな誤解である。彼らの申し立ては、結婚という営みの意味を尊重しているがためであり、だからこそ、自らもそれを成し得んとしているのである。

申立人たちが望むのは、非難され、孤独のうちに生涯を終えることのないこと。また、古い体制や思想のために社会から排除されることなく、生を全うできることである。法の下に、平等なる尊厳を求めているのである。憲法は、彼らにもその権利を付与している。よって当法廷は、第六巡回区控訴裁の判断を破棄する。』

素晴らしいね。自由の国アメリカの面目躍如といったところだ。

かつてのローマ帝国のごとく、人類社会の一番美しく崇高な部分と、最低最悪の蛮性を併せ持つアメリカ。

色々問題もあるのだろうけど、それでもやはり、この国には未来への希望を感じる。

実は奇しくもこの日は、私たち夫婦の15回目の結婚記念日でもあった。

妻と自分は正直言って、似た者夫婦でも趣味嗜好がぴったりというわけでもない。

若い頃は破滅的な夫婦喧嘩もよくあり、そのたびに両親や子供達に心配をかけたりもした。

夫婦、家族、友人先輩仲間達との時間を重ねながら、お互いの事を理解したり受け入れながら、

関係はどんどん深く、成熟してきたのだと思う。

そして15年。

とても幸せだと感じているし、いまの自分の境遇を与えてくれた人たちや幸運に日々感謝している。

すべては妻よ、君との出会いのおかげだ。ほんとうにありがとう。

『人と人のさまざまな結びつきの中で、結婚以上に深い結びつきがあろうか。なぜなら結婚とは、最も崇高な愛、忠誠、献身、自分を犠牲にしてでも守りたい気持ちを含んでおり、家族を抱くことだ。婚姻関係を結ぶことで、二人の個人は、いままでの自分をはるかに超えて深みのある人間になる』

これからもずっとよろしく。