歩論野亭日常

阿寒湖の辺りで

さよなら、床さん

床ヌプリさんの葬儀、これにて終了。お疲れ様でした。

通夜はみんなで見た赤塚不二夫と床さんの番組のシマフクロウの神話みたいに美しいエピソード、うちのお父さんと藤戸竹喜さんの歌った熊彫りさんの歌、その歌に象徴されるような荒削りでエネルギッシュな一つの時代が終わりつつあるような、あったかくて懐かしいような、なんだか泣けてくるようなその場の雰囲気…通夜の晩の事はちょっと忘れられそうにないかもしれない。まあ一番初めに酔って寝ちゃったけどね…

同世代のエカシやフチたち、特にあの時代の熊彫りさんたちの中から名をあげ、床さんの死によりただ一人残ったレジェンド職人、藤戸さんの心情を、俺なんぞには勿論わかろうはずもないけれど、でもそういった一緒に阿寒湖アイヌコタンを作ってきた人々が一人、また一人と祖霊たちの元へ旅立って行く中、何を思うのだろうか、と想像するともう、なんていうか言葉にならない。

今日の告別式でデボさん松田さんのやったエムシリムセも、心に迫るものがあったなぁ。偉大な先輩、床さんに習ったエムシリムセを、その葬儀の場で舞うことになったその胸中。

州生アニキ。我々も頑張りましょう。歴史をつないで行きましょう。