歩論野亭日常

阿寒湖の辺りで

初めてのトゥレプタ

ポロンノのおつまみの可能性を模索するべく、今日は朝から妻とトゥレプタ、つまりオオウバユリの鱗茎掘りとフキ採りに出かけた。

オオウバユリはこの時期になると球根にデンプンを最大に溜め込む。これより早いとデンプンの量が足りず、しかも味が青臭い。これよりも遅いと葉が腐って場所が判別できず、仮に場所がわかったとしても葉の大きさから鱗茎の成長具合を判断できないし、蓄えられたデンプンが生命活動に消費されてしまってもったいない。その二つの時期の間の、太陽と地面から得られたエネルギーが最大に蓄えられたこの時期がベストなのである。場所によって時期は前後があるが。

昨年山歩きで目星をつけていた大群落の目印は、高く伸びて笹や伸び切ったコゴミの密林の中から頭を出しているオオウバユリの花である。しかし今年は昨年よりもコゴミの成長ぶりが凄まじく、それによる日当たりの不足からか、なんだかトゥレップは小さめのようである。しかも胸ほどもあるコゴミの林の中をかき分けて地面に這いつくばるように生えている7年目までの葉を見つけるのがまた一苦労だ。が、一回見つけてしまえば脳が風景からパターンを抜き出すいつもの展開が始まり、隠された畑を見つける事ができた。

6~7枚ぐらいの大きな葉が生えているものを見つけたら、スコップを球根を傷つけないように土に差し込み葉をもって引っ張りながら起こすと面白いように簡単に採れる。夢中になって探し回り、今日は20個ほどを採った。その間、妻はせっせと川沿いでフキを採る。1時間ほどで結構な収穫だった。連休が開けたらまたこようと思う。

ちなみに、店に戻って採ったトゥレップを油で素揚げにしてみた。塩を振って食べてみたらなかなかいける。もう一工夫すれば、いいつまみになりそうだ。目論見がうまく行きそうで嬉しい。