歩論野亭日常

阿寒湖の辺りで

シンクロニシティ

今日も昼間は疎らな集客。仕方がないので昨日から読み始めた細野晴臣中沢新一の日本の古層と芸能と龍脈を巡る異次元対談紀行本「観光」を読みながら店番をする。デザインも内容も素晴らしく、そしてぶっ飛んでいる。

そうこうするうちに昼過ぎからようやく来客がちらほら。そのうちにキノコマスター新井さんとNHK石垣くんがご来店。キッチンの掃除を終わらせて合流し、漫画について熱く語る。

気付けば夕方。18:30からは店で松浦武四郎ロングトレイルの反省会。しかしほどなくふらりと現れカウンターに座る男性のお客さんが。ユックセットとビールを注文。店内BGMはPerfumeの、いや日本の誇る屈指かつ至高のポップミュージックアルバム「GAME」。

料理を作っていると、そのお客さんはチラチラとCDの棚を眺めている。どうやら似たような音楽の趣味を持つ人らしい。やがて「Perfumeが好きなんですか?僕も好きなんですよ」と話しかけてきた。しめしめいいぞ。これは面白い会話を楽しめそうだ。

そのお客さんはなんといってもYMOが大好きなのだという。もちろん僕も大好きです。YMOは後追いですが、小学校の時に出会った細野晴臣の「ビデオゲーム・ミュージック」で音楽としてのゲーム音楽、コンピューター音楽の素晴らしさに触れまして、というと、間髪いれず自分もそのLP持ってますとの返事。おお、素晴らしい流れ。

そこから俺が限られた音色のループ音楽だった昔のゲームのBGMへの愛を語る中で、カプコンコナミセガナムコの話を始めると、なんとその方はカプコンでゲームのBGMを作る仕事をしている人だという。おお、なんという展開。

それから話はPerfumeYMOからTM NETWORKを経て音楽全般から超大作化し映画制作とあまり変わらなくなってしまった今のゲーム開発の話、そしてYMOのディープな話題と延々尽きない。たっぷり数時間話し、そのお客さんは帰って行った。いやー、楽しかったなあ。

それにしても。

実は昨日のブログの話題からつながるシンクロニシティに少々驚いている。

昨日の昼間からなんとなく読み出した細野晴臣の本。

そして昨日のブログで言及した幼馴染の小沢くんこそが、小学6年の時に俺にYMOゲーム音楽のかっこよさ、細野氏のアルバム「ビデオゲームミュージック」を教えてくれた本人であった。

そして午後からなんとなく聴き始めたPerfumeの「GAME」

そこにやってきたYMOが大好きなお客さんは「ビデオゲームミュージック」のLPを持っていて、しかもGAMEの音楽を実際に作っている人だった。

昔やってきたシンクロニシティを研究しているというお客さんが「シンクロニシティが連発するのは人生がうまく行っている証拠」だといっていた。なにかいい事があるかもしれないな、これは。